全粒粉パンという言葉をよくスーパーのパン売り場で目にするようになりました。
ただ全粒粉という意味がまだよく分からないという人もいると思います
ここでは全粒粉が普通の小麦とどのように違うのか?栄養価など解説していきます
小麦粉と全粒粉の違い
小麦粉は胚乳部分を粉にしたもので胚乳は発芽に必要な栄養が含まれている部分です
全粒粉の場合は胚乳だけではなく表皮(外皮)、胚芽などの小麦の食べれる部分を粉にしています
胚乳は主に炭水化物が含まれているのに対し、表皮、胚芽はタンパク質、食物繊維、ミネラルなどの栄養素が豊富に含まれています
お米で例えるなら小麦粉は白米、全粒粉は玄米になります
全粒粉で作ったパンは小麦と比べ香ばしい風味で、食べ応えのある食感がします
しかし小麦で作ったパンのようなモチモチした食感が少なく膨らみにくいので、小麦で作ったパンよりも全粒粉だけで作ったパンが好きじゃない人が多いです
また全粒粉のパスタの場合は食べるとぼそぼそしてこれもまたあまり美味しくはありません
そういったわけでパンの全粒粉は基本的に小麦と混ぜあわせて、ふっくらした食感を維持しながらも食べ応えを感じさせるようにして
パスタの場合は全粒粉と小麦のパスタを混ぜ合わせて食べると美味しく食べることができます
全粒粉の種類
①ふすま粉
ふすま粉は小麦の表皮を粉にしたもので、ブランと言う名前でも呼ばれています
クリーム玄米ブランと言うのを聞いたことがありますかまさにそれです
ふすま粉小麦の表皮だけが原料となっているので糖質が少なく食物繊維が多いのです
血糖値が多い人はふすま粉を使った食品が体には良いです
②グラハム粉
グラハム粉は1837年にシルベスター、グラハム氏が作り出した全粒粉です
グラハム粉は胚乳部分は小麦粉と同じように細かく挽き胚芽と表皮は粗めに引いた後に混ぜあわせた粉になります
グラハム粉は普通の全粒粉よりもざらざらしていて、パンとして焼くと香ばしくなります
全粒粉の栄養
全粒粉100gあたり
・カロリーは328kcal
・タンパク質は12.8g
・脂質は2.9g
・炭水化物は68.2g
・食物繊維は11.2g
小麦粉の100グラムあたり
・カロリーは368kcal
・タンパク質8g
・脂質は1.7g
・炭水化物は75.9g
・食物繊維は2.5g
全粒粉は小麦と比べるとカロリーが低く、タンパク質食物繊維が多い食品です
タンパク質の量は穀物の中では多く、日常的に食べるものの中で簡単にタンパク質を摂取できます
そんなたんぱく質は筋肉、内臓、皮膚などの組織の材料となる栄養でこれがないと体を新しく作り出すことができません
食物繊維に関しては100gで半日分以上も含まれていて、全粒粉のパンだと100gで1日の25%も含まれています
そして食物繊維の内、水に溶ける水溶性食物繊維は、胃や腸でゲル状に固まり糖を包み込むことによって、糖分が吸収されにくくなり、血糖値の上昇を緩やかにしてくれる効果があります
糖質の多いパンやパスタにはちょうどいい食品になります。
全粒粉のビタミンに関しては
抗酸化性のあるビタミンE、体内でエネルギーを作り出すビタミンビB群、が豊富に含まれているが動物に含まれているビタミンB12は含まれていないので、きちんと動物性食品を摂取しないといけないです
ミネラルに関しては筋肉を収縮させ、
・筋肉のつりを予防する…マグネシウム
・神経や筋肉の機能を正常に保つ…リン
・細胞の申請を促進する…亜鉛
・体内にある多くの酵素の成分となる…銅
・インスリンの合成を行う…マンガン
・生体内の過酸化脂質を分解する…セレン
・糖質や脂質の代謝を助ける…モリブデン
が多く含まれています
小麦粉はモリブデン以外の栄養素はあまり含まれていません
全粒粉は栄養が豊富なのに対して小麦粉は栄養価が低いと言うことになります
野菜や果物は水分が多く含まれていて栄養豊富なのに、小麦粉は水分がほとんどないのに栄養価が低いから小麦粉を作るのに取り除いた表皮、胚芽は栄養が豊富と言うことになります
全粒粉は栄養価が高いだけではなくよく噛んで食べることで食べ応えを感じ、食事のスピードが遅くなるので食事の満足度が上がり、食べ過ぎの予防にもなります。