小麦

蕎麦の健康効果

お蕎麦と言えば日本人にとってなじみの深い食品の1つです

コンビニや駅の立ち食いそば屋さんで手軽に食べられるし、夏の食欲がない日なんかもさっぱりしてつると食べられてしまうね

とても身近な食品ですが皆さんはこの蕎麦に秘められたすごい健康効果を知っていますか?

蕎麦の歴史

蕎麦の原産地は中国雲南省からヒマラヤあたりであったと言う説が有力です

日本への伝来は諸説あって

①朝鮮半島➡対馬

②シベリア➡北日本

③中国➡九州

などが主なルートとして考えられています

いずれにしても日本への伝来は古く、様々な遺跡調査から、縄文時代にはすでに栽培が始まっていたと言われています

さらに9000年以上前の遺跡からも蕎麦の花粉が見つかっています。

そんな蕎麦ですが蕎麦の形と言えば誰もが「細長い麺の形状」を思い浮かべますよね

でも過去にさかのぼると実は蕎麦の形は今と全然違うんです

老舗のそば屋さん何かに入るとそば粉をお湯でこねてお餅状にした「そばがき」や「そば餅」が置いてありますが皆さんご存知ですか?

この蕎麦粉を練り上げた食べ物こそが、昔から蕎麦ととして親しまれていたものです

実は9000年と言う長い歴史の中で、現在の一般的な形である「麺」として蕎麦が食べられるようになったのはここ400年ほど前のことです

この「麺」としての蕎麦がこの世に出てから、蕎麦には様々な変革がありました

江戸時代に入ってからは、蕎麦粉に「つなぎ」として「小麦粉」を混ぜる側の製法ができました

蕎麦の製法

蕎麦作りの原材料は、蕎麦粉、冷水、つなぎ、打ち粉の4つです

打ち粉と言うのは、蕎麦の生地をのばしたり、切ったりするときに蕎麦同士がくっつかないようにするための澱粉質の粉のことです

つなぎとはその名の通り、蕎麦がボロボロにならないようにつなぎとめる役割を果たすものです

つなぎの代表のものとして、まず小麦粉があります

小麦粉は、薄力粉、中力粉、強力粉と細かく分類されていますが、この中でも薄力粉は、つなぎ成分にある「グルテン」が強くないので、一般的には中力粉か強力粉が使用されることが多いです

ただし強力粉を使用すると、逆にグルテンが強すぎて、喉越しの良さが失われてしまうので中力粉がベストです

他にもつなぎとして卵や自然薯、海藻などが使われることがあります

海藻をつなぎに使った側として有名なのが新潟県の郷土料理でもある「へぎそば」です

独特の喉越しと食感が魅力的な蕎麦ですよね

このつなぎと蕎麦粉の比率によって蕎麦の呼び名が変わります

よく聞くのが、二八そばとか.十割そばですよね

二八蕎麦と言うのは小麦粉2対してそば粉8で打つた蕎麦のことです

ちなみに十割蕎麦と言うのはつなぎを一切使わずに蕎麦粉だけで打った蕎麦のことです

つなぎを一切使わないので蕎麦本来の香りと味を楽しめてさらに栄養価も高いです

でもつなぎを使わない分、扱いづらく作るのがとても難しいので、蕎麦粉のことを熟知して蕎麦作りを極めた達人が作った、本物の蕎麦じゃないとあまりおいしくないとも言われています

なので街のお蕎麦屋さんで出されている多くはほとんどは二八蕎麦になります

蕎麦の栄養

①ルチン

1つ目は抗酸化物質「ルチン」ルチンとはポリフェノールの一種で別名「ビタミンP」とも呼ばれます

穀類では、蕎麦だけが持っている栄養で、抗酸化物質の1つです

抗酸化物質と言うのは活性酸素の発生を抑えたり取り除いたりすることで、動脈硬化や免疫機能の低下、老化やがんなどの予防に起役立つ物質のことです

この作用によってシミやそばかすといった肌トラブルを抑制することができアンチエイジング効果が期待できます

②コリン

肝臓サポートする『コリン』

コリンはビタミンB郡の中まで肝臓の働きを助け、アルコールを飲んだときに肝臓に脂肪がたまるのを防ぐ効果があります

つまり、脂肪肝や動脈硬化を予防する効果があります

さらには消化を助けてくれる「アミラーゼ」や「リパーゼ」などの酵素も含まれているのでお酒を飲んだ後にはぴったりです

③ビタミンB1 B2

蕎麦にはビタミンB1とB2が豊富に含まれています

ビタミンは人の体内ではほとんど合成できないので食物から摂取する必要がある様子です

ビタミンB1は疲労回復を促し、精神的なイライラを沈めてくれる作用があります

また食欲不振の緩和にも役立つみたいです

ビタミンB通は、皮膚や粘膜の状態を整え、健やか

に保つのを助けてくれる働きがあります

ネギに含まれるアリル化合物がビタミンB1の吸収を促進してくれるらしいので薬味にたっぷりとネギを入れるのがオススメです

④タンパク質

タンパク質は20種類のアミノ酸が結合してできているんですがタンパク質や脂質とならび、エネルギーを生産する上で欠かせない要素です

そばには牛乳に匹敵するほどの植物性タンパク質が多く含まれていて水溶性で消化されやすく、胃に負担をかけずに食べられます

またそばのタンパク質はとても良質で人の体内では作ることができない「必須アミノ酸」も豊富に含まれています

⑤必須アミノ酸リジン

必須アミノ酸は全部で9種類ありますがその中でそばに多く含まれるのはリジンだけです

リジンは口唇ヘルペスの予防に効果的だと言われています

口唇ヘルペスと言うのはいちど感染してしまうと、

ウィルスが一生体内に潜伏して、疲れた時やストレスを感じたときなんかにブツブツやかゆみの症状が出るとても嫌な病気です

最近の研究でこのリジンにはヘルペスウィルスの活性化を抑制する効果があると言うことがわかってきました

⑥食物繊維

そばに含まれている食物繊維の名前は、「ヘミセルロース」と言うものです

そばにはこの食物繊維が100グラム当たり4.3グラム含まれていて、同量の精白米に比べるとおよそ2.5〜3倍位です

食物繊維には排便を促す効果があり、腸内環境を整えてくれたり、血糖値の上昇を緩やかにしたりする作用があります

また脂質や糖、ナトリウム等を吸着し体外へ排出する働きもあります

⑦デンプン

そばに含まれるデンプンは短時間加熱することで、消化、吸収しやすくなります

つまり素早くエネルギーをチャージしたい方にお勧めです

日本の3大蕎麦とは?

・長野の戸隠蕎麦

・島根の出雲そば

・岩手のわんこそば

戸隠そばの特徴はなんといってもその盛り方です

1つの猿の上に側の水を切らずにくるっと長い円を描くように盛り付けられますがこれが『ぼっち盛り』と言われています

実際食べてみると不思議と水っぽさはなくとてもおいしいです

出雲そばの特徴はそばの容器にめんつゆをかけて食べますぶっかけうどんみたいなものです

わんこそばは知っている人も多いと思いますがお椀の中にひと口位のそばが入っていて食べ終わると次の蕎麦が投入されお腹いっぱいになるまで延々と食べるシステムです

そばは手軽に食べられる上に栄養も満点だっていうことがわかりましたね

日頃の食生活に取り入れたい食べ物です